REPORT
大会展望
Sep 15,2021

 

 いまや観光客がこぞっと訪れる「焼酎の里・霧島ファクトリーガーデン」は、2000年に産声をあげた。霧島の大地の自然の恵みを受け、地元民の安らぎの空間。その誕生とともに始まったのが「霧島酒造オープン」である。

 当時では、日本で初めて山間部にビーチを作り、公式戦を開催。毎年、たくさんのトップ選手が訪れ、賑わいを見せ、この大会は国内ツアー戦の中でも、20年という最も歴史の古い大会として名を刻んできた。

 その背景には、霧島のおもてなしにある。人と人との出会い、うまいものとの出会い。この焼酎の里でのひとときに心を惹かれる選手たちは数知れない。それがここ霧島から、世界を舞台に戦ってきた「ビーチバレーボールスター」を輩出してきた所以だろう。

 2年ぶりの開催となる「マイナビジャパンツアー第5戦都城大会 第22回ビーチバレー霧島酒造オープン」は9月18日(金)から20日(祝)、宮崎県都城市「焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン」ビーチバレー特設コートにて開催される。

 その舞台となるのは、コート3面分の1000トンのオーストラリア産のホワイトサンドを敷いたコート。砂を敷き詰めるスペースを深さ80cmほど堀り、そのうち高さ40cm部分に砂を入れて観客席となる敷地を盛り土にした。こうすることで砂が地面に広がったり、舞い上がったりすることを防ぐ仕組みとなっている。

 2021年8月に東京オリンピックというひとつの節目を経て、この大会の見どころとなるのは、ベテランと若手の対決だ。日本代表の白鳥勝浩(トヨタ自動車)は、この大会で最多出場17回という記録を持つ。今年もすでにパートナーの石島雄介(トヨタ自動車)と「マイナビジャパンツアー」前半戦で3連勝、王者は健在だ。オリンピックペアは、2019年に続いて2連覇を達成できるのか。それとも阻むチームが現れるのか。

 さらに今大会には今年48歳を迎え、この大会でも白鳥に続く15回出場している西村晃一(ITEC WINDS)が3大会ぶりに出場。「東京2020代表チーム決定戦」では夢をあきらめることになったが、「霧島酒造オープン」は再びオリンピックに挑戦する好機となるのか、注目が集まる。

 女子でもベテランは健在だ。「マイナビジャパンツアー第4戦名古屋大会」で3位入賞を果たした西堀健実(トヨタ自動車)。この大会でも女子最多の14回出場しており、今年は18歳年の離れた山田紗也香(産業能率大)とペアを組んで出場予定だ。

 長きに渡り結果を追い求めてきたベテラン陣に対して、前半戦で存在感を示したマルキ ナシム(トヨタ自動車)や松本姉妹(Mt.dogs)は、霧島酒造オープンのコートを初めて踏むことになる。極上のホワイトサンドのうえでどんなプレーを見せるのか、期待が高まる。

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